世界に1枚とされている遊戯王カードは何種類か存在しますが、その中でも異彩を放っているのが『Millennium Thousand-Eyes Virus』です。
このカードは大会賞品や『Tyler the Great Warrior』とは違い、世界に1枚と公式で発表されていないカードの一枚です。
今回はこの『Millennium Thousand-Eyes Virus』について紹介します。
「Upper Deck」社のカード製造について
2005年5月、当時「Upper Deck Entertainment」の従業員であったKevin Tewart氏が「『The Seal of Orichalcos』と『Millennium Thousand-Eyes Virus』を所持している」と海外の掲示板で主張しました。
『The Seal of Orichalcos』はフィールド魔法の『オレイカルコスの結界』です。現在はOCG・TCG共にカード化されていますが、当時は未カード化のアニメオリジナルカードでした。
そこで「Upper Deck」社はプロモーションカードとして『オレイカルコスの結界』を製造し、当時の従業員に渡しました。枚数は15枚と言われており、大会賞品カードなどを除くと遊戯王のプロモカードの中では突出して枚数の少ないカードです。
こちらが世界に15枚しか存在しない「Upper Deck」製の『The Seal of Orichalcos』。投稿者は当時の従業員ではなく、とあるルートで入手したそうです。
このように「Upper Deck」社は独自のカードを勝手に製造し、プロモーションカードにしてしまうということをしていました。後に偽造カードを大量生産していたことが発覚したことも有名です。
『Millennium Thousand-Eyes Virus』はアニメや漫画にも登場していないオリジナルのカードですが、「Upper Deck」社で勝手に製造され、従業員であるKevin Tewart氏は自分が所持していると言っています。
Kevin Tewart氏とは
これは2005年に撮影された写真ですが、写真右の人物です。
調べてもほとんど情報が出てきませんが、アメリカで遊戯王TCGの発売がスタートした2002年には既に遊戯王事業に携わっていました。
また、「Upper Deck」社が遊戯王事業から撤退した2008年以降は「KONAMI」の社員として現在も遊戯王事業に携わっています(最高責任者らしいです)。
2006年サンディエゴで行われた『COMICCON』内ではKevin Tewart氏にデュエルで勝利するとプロモトークンを入手できるというイベントも行われました。
『Millennium Thousand-Eyes Virus』とは
こちらのカード画像は海外の有志の方が描いたイメージです。
効果は以下の通り。
Tribute 1 DARK monster with 1000 or less ATK, 1 DARK monster with 2000 or more ATK, 1 DARK monster with 2500 or more ATK, and 1 DARK monster with 3000 or more ATK; destroy all cards your opponent controls, in their hand, Deck and Exter Deck.
訳すと、『攻撃力1000以下の闇属性モンスター・攻撃力2000以上の闇属性モンスター・攻撃力2500以上の闇属性モンスター・攻撃力3000以上の闇属性モンスターを生け贄にすることで、相手の手札、デッキ、エクストラデッキを全て破壊する。』といった感じです。
Kevin Tewart氏は「遊戯王カードで最強のカード」を聞かれた際にこのカードであると回答しました。
本人は所持していると言っていますが、誰もこのカードを見たことがないので本当に実在するのかは定かではありません。
さいごに
海外のヤフー知恵袋的なサイトに以下のような質問と回答がありました。
What is the millenium thousand eyes virus?
簡単にまとめると、
「『Millennium Thousand-Eyes Virus』とは何か?」という質問に対し、回答として「存在すると噂されているが、実在を証明されていないカードである。遊戯王界のサスカッチ※みたいなものである。しかし、『The Seal of Orichalcos』が製造された前例からこのカードが作られていないとは言い切れない。」といった感じです。
※サスカッチとはビッグフットのことで、都市伝説や噂、未確認生物的な感じで捉えています。
今回は世界に1枚と噂される『Millennium Thousand-Eyes Virus』について紹介しました。本当に存在するかは分かりませんが、もし存在するなら実物を見てみたいですね。